捨てられた雲のかたちの In the Shape of an Abandoned Cloud

Apr 8, 2017

ソングエクス・ジャズから「捨てられた雲のかたちの In the Shape of an Abandoned Cloud」をリリースしました。今はHP先行とライブ会場のみの販売になり、一般発売は9月の予定とのこと。

アルバムについて大内拓志くんが解説をしています。
http://www.songxjazz.com/journal/index.html

POSTLUDIUM

Jul 9, 2014

昨年末に僕の3rdソロアルバム「POSTLUDIUM」をリリースしました。
そのアルバムについて、大内拓志くんにもらった感想メールがおもしろかったので
このブログ用に掲載させてほしいと伝えて、おくって頂きました。
大内くんは音楽文化論を研究していて、僕にも音楽についていろいろ興味深い話をしてくれます。

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 伊藤ゴローは、ボサノヴァはもちろんのことロックやポップス、民族音楽に加え、西洋音楽の歴史や語法にも精通している音楽的見識の広い音楽家だが、新作の『POSTLUDIUM』にはそうした様々な音楽的要素に加えて、ヨーロッパの即興音楽の要素も取り込まれているように思われる。

ジャズや現代音楽、民族音楽など、多様な音楽的領域を越境しながら構成されるヨーロッパの即興音楽は、それ自体が複雑な音楽的出自を持つ音楽だが、音楽家たちは自らの知性と音楽美学によってそれらを統合し、全く違和感のない(あるいは違和感自体も構造の中に組み込んで)統合体としての楽曲を創り上げていく。

『POSTLUDIUM』において伊藤ゴローは、彼が蓄えた様々な音楽語法を一切の不自然さを感じさせることなく、ひとつの統合体として構成しているが、その中で構造的に重要な役割を果たしているのが「Opuscule」と名付けられた曲群である。

全編に渡って差し挟まれる即興演奏の「Opuscule」は、作品全体に意図的な不定形さを組み込み、細心の注意を払って構成された既製曲をつなぐ糸のように機能すると同時に、アルバム全体に多面性と立体感を与えている。「Opuscule」によって、各曲の持つ音楽的多様性は、その性格を損なわれることなく、伊藤ゴローの求めるひとつのヴィジョンへと収束されていくように感じる。これほどまでにジャンルを越境した音楽的に多様な要素が、お互いに邪魔し合うことなく同居している作品もなかなかないのではないだろうか。

 そのため、こうした音楽的多様性をもつ作品は必然的に、わかりやすく音楽をひとつのカテゴリーに入れることである程度のリスナーを獲得している現代の日本の音楽シーンの中で、そのようなテゴライズを激しく拒むような作品となっているように思う。市場の原理に従って、「ポストクラシカル」や「アンビエント」などとカテゴライズすることで聴き手の耳を固定化し、特定の音楽的嗜好にアディクトさせるような現代の日本の音楽シーンの中に、このアルバムに適したカテゴリーが存在するのだろうか。その意味で、「POSTLUDIUM」のようなアルバムは先述のような領域横断的、かつ統合性のある音楽を正当に評価する下地のある国外のリスナーにこそ、その真価が伝わる作品なのかも知れない。

 ところで、ジャンルやカテゴリーといったものに囚われず、音楽家が自らの美意識と関心に従ってある音楽的テーマを突き詰めた『POSTLUDIUM』のような純音楽的な作品を試みに形容してみるとしたら、一体どのような言葉が適切なのだろうか。

「無国籍」という言葉を充てるのは誤解がないようにも思うが、聴き込むにつれて感じるのは、『POSTLUDIUM』は「無国籍」というよりもむしろ、現在の東京という場と空気、そしてそこで得られる様々な音楽的蓄積を、伊藤ゴローの美意識で捨象した作品なのではないかということだ。そのため今の東京という場を少しでも知るわれわれにとってはそれが「無国籍」であるかのように感じるのではないだろうか。

「Postludium」や「Plate XIX」で、伊藤ゴローが意識的に取り入れたという倚和音や偶成和音が生む一瞬の不安定な美しさと緊張感は、われわれの耳に非常にリアルな、ある意味で馴染み深い、存在感のある音として入ってくる。それは取りも直さず、現代の東京という場で得られる美しさであり、不安定さでもあるようにも思われる。その意味で『POSTLUDIUM』は、言葉のそのままの意味での「現代音楽」と言えるし、このように時代の空気や気分の核心を捉えることでそこから普遍性を獲得し、古びることのない音楽をこそわれわれは「古典」として飽きずに聴き続けることができるのではないだろうか。

 また、先述の倚和音や偶成和音といったような作品全体に仕掛けられた音楽理論的な要素の分析や、前作『GLASHAUS』との作品の関係と連続性などに関しては、今後伊藤ゴロー自身が解説を行う予定があるとのことで、『POSTLUDIUM』の音楽的多面性は今後も更なる視点を与えられ、拡がっていくことになるだろう。

大内拓志

GLASHAUS

Jun 6, 2012

グラスハウス

本格的に作品作りを始めたのは去年の夏も終わろうという頃、「ギターのインストアルバムを作ろう」と作曲を始めたら、どうしたものかあっという間に1曲出来てしまった。3年に一度くらいはこうゆうこともあるんですね。
自分のためにとか、日記をつける様にとかではなかなか曲は書けないけど、コンセプトが決まってるとさっと書けたりする。
(コンセプトといってもまだ具体的なものじゃなくて、海外でレコーディングする?ギターインスト?空想みたいなものだった。)
タイトルも『GLASHAUS 』というのがなんとなく浮かんだ。

GLASHAUS(グラスハウス)は温室のことです。
アルバムの構想には冷たい冬のイメージがあって、それには『GLASHAUS』というドイツ語の文字がぴったりだと思った。

以前、二子玉川にIDEEのお店があり、クリスマスにMOOSE HILLライブで演奏することがありました。その建物の内装がまるで温室の様な作りで、三角の天井には大きな天井扇がゆったり回っていて、植物と、木工と鉄素材の組み合わされたインテリア、うまく説明出来ませんが、アンティークのバスクラリネットの風合いとでもいいましょうか、僕はすごく気に入ってしまいました。ここに住みたいとも思いました。
それ以来温室好きになったのです。

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平出さんの「透明」という言葉に驚いた。

透明ということを求めていくと、いま、音楽ではこうなるのか、と感じさせる。透明を求めるとことは、あえて多くの光の層を重ねていくような戦いなのだが、戦いであることさえ分かられなくなっていくおそれがある、それは、厳しく難しい行為だ。
《GLASHAUS》は、音楽でそれをやっているのか、と感じさせる。 平出隆

僕のアルバムの為に頂いたコメント。
うれしい反面、「見透かされた」と感じた。僕は「透明」に曖昧で、渇きおびえたイメージを、まるで表現しきれない臆病な自分を見るようだと思った。
「戦い」と言われ、はっとした、散らばっていた思考は、さらに粉々になって飛び散っていった。

そして平出作品を読む、

『雷滴 その拾遺』via wwalnuts叢書

糸も糊も使わず綴じられた、詩や散文。
平出隆本人によって構成された切手が貼られて投函され消印が押され読者に届くメールアート。
白いわずかに透けた紙は強い存在を放つ、美しい文体、ページをめくると、改行、と余白、の残響、平出隆の仕掛けた罠にハマっていく心地よさ。
余白はどこまでも静かな海のようにエレガントで、月に照らされた文字、おだやかで皮肉のない白は、ページをめくるたびに向こう側をのぞかせてくれる。
音楽でいうと、残響、余韻といったものなのでしょうか。

ボサノヴァ前夜

Jul 12, 2011

<ボサノヴァ前夜 1950年代前半〜1957年>

サンパウロに『サンバ・ジャズ』というシーンがあったが(代表的なアーティスト:ジョニー・アルフ)これは後に生まれる『リオのボサノヴァ』とは異なるものだと僕は思う。
ジョビンやジョアン、当時のリオの若者カルロス・リラ、ホベルト・メネルカル、ホナルド・ボスコーリなども一緒になってボサノヴァムーブメントがおこる準備が始まっていた。

しかし『ボサノヴァは「サンバ」と「ジャズ」を単に融合させた音楽ではない』 
それよりも、もっと幅広い音楽を融合させ、洗練させた音楽である。

ヨーロッパの大衆音楽が海を渡り
北米では アイルランドのトラッド、アフリカ音楽と植民者が伝えた教会音楽と交わってJAZZ等が生まれる。
南米ではアルゼンチンのタンゴが生まれ、
そしてブラジルではインディオ、アフリカ系移民とヨーロッパ移民の人種的なハイブリットが盛んに行なわれた結果、クラシック音楽からアフリカ音楽をも取り込んだショーロ、サンバなどの多様な音楽が生まれたとぼくは考えている。

そして、ジョアンとジョビン、この二人が出会う事によって初めて「ボサノヴァ」が生まれたのである。

本国ブラジルでは「ボサノヴァは過去の音楽」とかきくけど、一昨年ブラジルに録音しに行ったときに、ミュージシャンはみんなJAZZも演奏し、楽器の練習の仕方、理論もJAZZと同じ様になっていたけど、リオには今でも「ボサノヴァ」を演奏している素晴らしいミュージシャンがいた。

さて、「ボサノヴァ」って何か、興味はありますか?質問受け付けまーす。
「ボサノヴァ」と「ジャズ」の違いに関しては、これからあるところで徹底的にやる予定。
僕はこれについて話したい事は沢山あります。
jobim

もちろん、ジョン・レノンの曲作りについても、ジョビンの曲作りについても話したい事が山ほどあります。
いつ書こうかな。

Christmas Songs Merry Christmas Mr. Lawrence re-modeled

Nov 17, 2010

mix
教授の戦場のメリークリスマス、昨年?のPlaying the pianoライブ演奏を送っていただきました。届いた2mix(ピアノソロ)をきいて、「このまま収録でいいじゃないか!!」(というよりも、このままの方がいいじゃないか??)と思ったのですが、、でもせっかくお好きにどうぞと言われたし、、、せっかくだから今までやりたかった事を何かやってみようと。
日頃からあたためていたアイデア(クリスマスのメッセージ的なものを入れてみよー)というのがあったので、パソコンの中にあるありったけの人の声をかき集めて、戦メリにはめてみる。鑑賞、、、うん、やっぱりこどもがいいかな、、、

まず、印象的なイントロをメインにエディット。締め切りまで時間があまり無いぞ!どこまでできるか。
しかし最近の教授の戦メリはテンポがゆっくりで深みがあるっ。
ていうか有名すぎる!曲が!!、どこをどう切って聴いても知っている曲。コードをひっくり返してつなげたって、メロを刻んでみたって、戦メリだ!!!ふつうに聴きたいぞ! はやくも気持ちが折れてきた、、、

とりあえず、フォルティシモはさけてピアニッシモ、メゾピアニッシモあたりを聞き込み、そこから別のハーモニー進行のループを作った。
この作業が地味に大変、タイミングや音の長さを微妙に調整しながらチョイスした和音をはめていく。

なかなかいいな!この調子でレイヤーになるイントロ部分を適当にちぎってディレイをリアルタイムでフィードバックさせたりしながら別のチャンネルに取り込む。

刻みパート、かっこいいね!教授の弾きっぷりをそのまま仕上げよう!
ライブならではの揺れを生かしつつ丁寧に、、、ざっくり出来たけど、物足りないな、、、
弦を足してみようかってことで、ナオミ&ゴローでボツになったチェロをはめてみる。キーが合わない、、、しかもキーがあえばいいってもんじゃない!!ひたすらエディット、細かく刻んでフレーズを作る。

最後はテーマ、ここは原曲をそのまま生かすのがいい。
よし、大体いいかな?方向性を確認しようと一度教授に送りました。
そしたら1つだけ、開始のポイントについてアドバイスがあって、それ以外は好きにいいよ!とのことだったから、逆にプレッシャーも感じつつ。
よしじゃあこの路線で!と、早速知人に連絡して、こういった子どもの声が欲しいんだけど、と探しつつ、見つかるまでの間にどんどんエディット。みつかったよ~と2日後に連絡があり、連絡もらったその日に超特急で市ヶ谷の素敵なお宅へ録音しに行きました。向こうもまさかコンタクトした当日に録音に来るとは思っていなかったらしい。2時間待ち合わせの場所で待ちぼうけしつつ、無事収録!
エディットもいよいよ佳境のときに、いつもは静かな家のまわりが2日間お祭り。しかも朝早くから夜10時くらいまで!!集会所(太鼓とか)がもう家のすぐそば!笛太鼓の音を聴きつつ作業をしました。

ようやく完成!ニューヨークの教授に最終ミックスを送って返事待ち。待ち遠しい!
返事待ちだけど、時間があったのでさらに最後のメリークリスマスの声のタイミングを直したり、前半のハッピークリスマスのタイミングと前に後ろに直したり、全体にトラックをアップデートしたりして。戻ってきた返事が「いいですね!」だったので、ほっとしました。もちろん、送った後にすこしアップデートした事も伝えましたよ。
曲のタイトル「Merry Christmas Mr. Lawrence re-modeled by Goro Ito」はcommmonsのクリエイティブディレクター空さんからのアイデアで付けました。

時間があったら、サンプリングのループのショートバージョンをアルバムのオープニングとして使いたいと思っていたのですが「マスタリング間に合いませんよ」の声に断念!!

Christmas Songs 赤鼻のトナカイ

Nov 16, 2010

いよいよコモンズより待望のクリスマスコンピCristmas Songsがリリースされますが、
制作メモを紹介して行こうかと。

細野さんの曲。候補曲が2曲あって、「赤鼻のトナカイ」と「サンタが街にやってくる」。
いずれも細野さんが選びました。「ゴローくん、好きなほうを選んで、」と言われて迷ったあげく
「赤鼻のトナカイ」に、
「アレンジは任せるよ、好きにして、ボサノヴァでもいいよ」
「はい」ではボッサで、という訳で、デモ作り。
細野さんの歌にはストレートなジョアンばりのボサノヴァが一番でしょう!
キーはG、ギターを弾きながら、ハーモニーもシンプルながらジョアンジルベルト的な隠し味コードはないかと探す。
このての曲はメロディーが強いというか、支配的でなかなか難しい。
サブドミナントから内声のカウンターラインが見つかった!
よし、ひとまず採用ってことで。
デモレコーディング、録ってるうちにひと味足りないな、、、、さらにコードを変更、また変更、、曲がややこしくなってきた!!とりあえずこれで細野さんに歌入れしてもらおう。
数日後歌入れしたファイルが届く、うーん細野さんすごい!いい感じになっている!!間奏にスキャットが入っているし!
やっぱり管はクレアフィシャーぽいバスクラリネットとかフリューゲルがいいな、とパソコンで作り始める。それから、ウーリッツァーとベースを録音。ベースはなんと借り物のムスタングベース。僕のソロでもほとんどこれで録音したんだけど、まさかボサノヴァでムスタングベースは無いだろう!と思いつつ録音終了。
このトラックにナオミ&ゴローでも叩いてもらったブラジルから来日中のハファエル・バラータのドラム録音。「こんなの朝飯前!」的に2テイク録り、次はバスクラリネット、アルトフルートをスティーヴ・サックスに吹いてもらいました、僕がパソコンで打ち込んだものを譜面にしたので、読みづらかったはずだけど、ばっちりな感じに。さらに、シンセの音をいくつか足して、ついに完成!!完成ミックスを細野さんに聴いてもらうときにはドキドキしました。

次は、教授から届いた「戦場のメリークリスマス」のライブテイクについて、にしようかな。

青柳拓次 まわし飲み

Aug 18, 2010

青柳君の新作「まわし飲み」
いい響きだ。まわし飲み、何度も口にして言いたくなる。いいかんじ。
まだちゃんときけてないけど前作よりPOP。
青柳君は僕と一緒でお酒は全く飲めないんだけど。
青柳君特有のユーモアのセンスがきいてるな。

Cloud Happiness完成

Aug 18, 2010

fret_JKT
昨日アップした日記を消してしまったので、もう一度。。
ソロアルバムが完成、
自分のルーツを追求してみた。ジョンレノン、オーティスレディング・・・
18歳のときにつくった曲もある。英語詞をつけて歌も歌った。
「Cloud Happiness」くたびれたー。

京都ファッションカンタータ 本番

May 27, 2010

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eyjaツアー、naomi & goroの写真も載せたいけど、、、手元に無い。

京都ファッションカンタータ リハ

May 27, 2010

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衣装はミナ・ペルホネン、中野裕之さん演出